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西の魔女が死んだ

読了。電車の中で泣いた。

『秋の花』(北村薫著/創元推理文庫)読了

門を入ったところで、台所の戸を細く開けて様子を見ていた母上と目が合う。玄関の戸は向こうから開けてくれた。 「お入りなさい」 《あらあら》とか《どうしたの》とか、いわないでくれるのが有り難い。 今回は「母」が格好いい。

きみはペット

書き忘れていたのですが『きみはペット』の蓮實先輩は蓮實重彦からとってきているんでしょうね。名前。扉のイラストでスミレちゃんが『闘争のエチカ』読んでいるし……。

ハリウッド脚本術

『ハリウッド脚本術』(ニール・D・ヒックス著/フィルムアート社)という本がある。たぶん、乙一とか、いろいろな作家がこの本を読んで小説を書いている(はず)。脚本を書く上で必要となる技術的な話がみっしりと書かれていて便利なのだが、後半の脚本家の…

海豹島

無性に読みたくなって本棚の奥底から久生十蘭全集をひっぱりだしてきて読む。私が高校生だったころ、中勘助と久生十蘭をすすめてくれた質屋の店主が、 中勘助が真綿でくるんだ針ならば、十蘭は研ぎ澄まされたナイフです と言ったことを今でも覚えている。そ…

のだめカンタービレ

白いヲクサマにKissなら『のだめカンタービレ』もよいと聞き、『のだめカンタービレ1』(二ノ宮知子著/講談社)を『きみはペット1』『きみはペット2』『きみはペット3』『きみはペット4』と一緒に買ってくる。 『のだめカンタービレ』はとある音大を舞台に…

きみはペット

cu39が日記で書いていた『きみはペット』(小川彌生著/講談社)のbestが出ていたので、『蒼天航路27』と一緒に購入して喫茶店で読む。OLが行き場のない美少年をひろって「ペット」として養うという話。4月16日からTBS系列でドラマにもなる。 私はモモのよう…

茶の本

『茶の本』(岡倉天心著)に「It has not the arrogance of wine,the self-consciousness of coffee,nor the simpering innocence of cocoa.(茶にはワインの倨傲やコーヒーの自意識がなく、ココアの無邪気な作り笑いもない。)」という一文がある。ところで…

阿修羅ガール

減るもんじゃねーだろとか言われたのでとりあえずやってみたらちゃんと減った。私の自尊心。 返せ。 『阿修羅ガール』(舞城王太郎著/新潮社)読了。『内なる殺人者』(ジム・トンプスン著/河出書房新社)が静かに狂っていく一人称小説であるなら、本作は…

CIAは何をしていた?

戦争がはじまりました。TVをつけっぱなしにして仕事をしています。 ちょうど今読んでいる本の1冊に『CIAは何をしていた?』(ロバート・ベア著/新潮社)という本があります。著者はイラクのサダム・フセイン大統領の政権転覆を狙ったクーデター未遂事件をは…

海事史の舞台

『海事史の舞台』(別枝達夫著/みすず書房)を読み中。

ハチクロ

寝よう寝ようと思いつつ眠れず。「トリビアの泉」の時間だよ、もう。なんだかなー。『ハチミツとクローバー』(羽海野チカ著/集英社)を4巻まで一気読み。それと、今月の「YOUNG YOU」を再読。何度読んでも今回の『雲の上のキスケさん』(鴨居まさね)の話…

キャラクター小説の作り方

『キャラクター小説の作り方』(大塚英志著/講談社現代新書)を読み終える。電撃や富士見といったノベルや、ゲームやアニメのノベライズの書き手同士が話しているような内容がしっかりとした形で書かれています。実用的な本なのですが、それでもハリウッド…

水蛭子

其の島に天降[あも]り坐[ま]して、天の御柱[みはしら]を見立て八尋殿[やひろどの]を見立てたまひき。是に其の妹[いも]伊耶那美命に問ひて曰[の]りたまはく、「汝[な]が身は如何[いかに]か成れる」とのりたまへば、答白[こた]へたまはく、「吾が身は成り成り…

「おれみたいな存在を、普通の人間は悪魔と呼ぶ」

おれは秩序立っていては生きてゆけない。それははっきりとしている。平和ですべてが秩序立った状態では、おれは息が詰まりそうになる。いや、本当に息が詰まるんだ。蒸留水の中に入れられた金魚みたいになってしまう。だからおれは水をがーっとかきまぜる。…

阿修羅ガール読み中

でも多分きっと、人がひとを好きになるときには、相手のこことかそことかこういうところとかああいうところとかそんな感じとかそういうふうなとことかが好きになるんじゃなくて、相手の中の真ん中の芯の、何かその人の持ってる核みたいなところを無条件で好…

モンスターフルーツの熟れる時

『モンスターフルーツの熟れる時』(小林恭二著/新潮社)を再読。『ゼウスガーデン衰亡史』に並ぶ傑作だと思います。子供のころの“誓い”を思い出すことで、本来の自分を取り戻す主人公を中心に描かれる再生の物語。ストーリーは表題通り、フルーツが熟れき…

海を見る人

『海を見る人』(小林泰三著/早川書房)を読みおえる。ひさびさに国産ハードSFを読んだ。

海を見る人

図書館で借りてきた『海を見る人』(小林泰三著/早川書房)を読む。

『水に眠る』

『水に眠る』(北村薫著)を読む。表題の「水に眠る」と「ものがたり」「はるか」あたりがお気に入り。「水に眠る」は静謐で小説ならではのイメージが、「ものがたり」は小説の構造と出てくる主人公と少女の最後のやりとりが、「はるか」はキャラクターが印…